平成15年度「歯と口の健康週間事業」報告

2003.06.23

歯科医師会では関係諸団体機関の協力の上で毎年6月4日から6月10日までの一週間を「歯の衛生週間」と定め、歯の衛生、歯科疾患の予防に関する正しい知識を広く市民の皆さんに知ってもらうための活動を行っています。
山形市歯科医師会では山形県衛生士会に委託して、YDV(山形デンタルボランティア劇団)活動として幼稚園保育園訪問と障害者福祉施設のブラッシング指導と保育指導を行っています。
歯は一度虫歯や歯周病になると元の状態に戻すのは不可能に近いといえます。したがってこれらの疾患を未然に防ぐ「予防」が大事になります。胎生期のお母さんの健康、乳幼児期における仕上げ磨き、生活リズムの確率、六歳臼歯の保護、食生活、ブラッシングの定着と、各ライフステージに応じた歯の管理が大切です。そしてフッ素を利用した予防です。
「一生自分の歯で食べよう」の8020運動もその結果として達成されるでしょう。生涯充実した健康な生活を送りましょう。

今年も歯の衛生週間事業として「山形市歯科医師会ボランティア活動」の依頼を受け、幼稚園、保育園、及び障害者福祉施設を訪問し、ブラッシング指導と歯科保健指導を行いました。その結果を次のとおり報告します。

6/4(水) 知的障害者授産施設「のぞみの家」
対象者30名 協力歯科衛生士6名
6/6(金) 「はばたき作業所」
対象者15名 協力歯科衛生士2名
6/18(水) 出羽大谷幼稚園
対象児125名 協力歯科衛生士5名
6/20(金) こまくさ保育園
対象児82名 協力歯科衛生士4名
6/23(月) 身体障害者授産施設
対象者31名 協力歯科衛生士6名


幼稚園、保育園では全員に人形劇を見てもらい、その後、年齢別にブラッシング指導と保健指導を行いました。人形劇は、ここ数年同じ演目でやっていますが、内容が分かりやすくその後の指導の導入にも役立ち、なにより園児が大変喜んでくれるのがうれしいです。5歳児に対しては赤染めをして効果的な歯みがき法を練習してもらいフッ素入り歯磨剤の利用と清涼飲料水及びイオン飲料水とりすぎの危険性について得に指導しました。

施設訪問では、いくつかのグループに分かれ歯科衛生士がそれぞれ担当し赤染めによるブラッシング指導と保健指導を行い、並行して歯科医師の健診と指導が行われました。いずれの施設でもプラーク・歯石が付着している方が大変多く、中にはむし歯や歯周病になっている方も多いと感じましたが、定期健診を受けて、きちんと治療や予防措置をされている人もいました。ケアをしている方とそうでない方との格差が大きい事が気になります。施設では、歯科衛生士に様々な質問をしたり、歯磨きのやり方を聞いたりと、とても積極的なグループもありました。このような施設、また、無認可の保育園など歯科健診を受ける機会が少ない所への歯科保健指導の必要性と、そこに従事する職員や保健者への指導の重要性を強く感じました。

山形県歯科衛生士会 佐藤みどり


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